
近年では日本国内でオンラインカジノの利用者が逮捕される事例が増加しており、オンラインカジノの違法性・危険性に対する認識も大きく変わり始めています。
オンラインカジノの日本人ユーザーにとっての大きな疑問は、これまで違法でも合法でもなかったオンラインカジノが違法になったのはなぜか、いつからか、ということでしょう。
この記事では、日本の賭博法やオンラインカジノの逮捕事例を元に、2025年最新のオンラインカジノの違法性について詳しく解説しています。
目次
オンラインカジノは結局違法なのか
オンラインカジノは結局違法なのか、という疑問に対して結論を言うならば、「日本においてオンラインカジノは違法」というのが答えです。
そこで「オンラインカジノが違法なのはなぜ?いつから?」という新たな疑問が生まれます。
日本でオンラインカジノの違法性認識が大きく変わったのは2022年頃です。それまで日本では、規制の緩さからオンラインカジノは違法じゃないグレーゾーンの位置付けでした。
しかし、コロナ禍によって、日本のオンラインカジノ利用者数が増加したことで、2022年頃からオンラインカジノに対する規制が強化されました。そして現在のオンラインカジノは違法であるという認識に変わりました。
ここでは、オンラインカジノの違法性をあらゆる観点からさらに詳しくご紹介します。
国内カジノは違法、海外カジノは合法で運営
オンラインカジノの運営に関する違法性については、国内で運営されているオンラインカジノは違法、海外で運営されているオンラインカジノは合法という認識で変わりありません。
✅国内カジノの場合
日本ではカジノやオンラインカジノを国内で運営すること自体が違法行為に当たります。同時に日本国内のカジノで賭博をした国内のプレイヤーも違法になります。
✅海外カジノの場合
海外ではカジノ規制当局からライセンス(運営許可証)を取得している海外企業に限り、オンラインカジノの運営が合法化されます。
ただし、海外のオンラインカジノが違法じゃない場合でも、日本国内から賭博をした者は日本の刑法が適用され違法となります。
日本で認可されているギャンブル
日本で認可されているギャンブルには次の6種類があります。
ギャンブル | 管轄 | 根拠法令 |
競馬 | 農林水産省 | 競馬法 |
競輪 | 経済産業省 | 自転車競技法 |
オートレース | 経済産業省 | 小型自動車競走法 |
ボートレース(競艇) | 国土交通省 | モーターボート競走法 |
宝くじ | 総務省 | 当せん金付証票法 |
スポーツ振興くじ(toto) | 文部科学省 | スポーツ振興投票の実施等に関する法律 |
これらは公営ギャンブルと呼ばれるもので、各法令に基づいて日本の管轄下で合法化されている唯一の例外的なギャンブルです。
つまり、現時点で日本においてカジノ、オンラインカジノは違法ギャンブルとなります。
直近でオンラインカジノ関連の逮捕事例が増えている
日本のオンラインカジノに対する規制強化に伴い、オンラインカジノ関連の逮捕事例や摘発事例が増えています。下記は2018年度~2024年度の摘発件数をまとめたものです。
年度 | 賭博罪・常習賭博罪 | 常習賭博幇助罪 | 累計(無店舗型) |
2018年 | 23人 | 47人 | 70人 |
2019年 | 62人 | 90人 | 152人 |
2020年 | 51人 | 70人 | 121人 |
2021年 | 51人 | 76人 | 127人 |
2022年 | 25人 | 34人 | 59人(1人) |
2023年 | 53人 | 54人 | 107人(32人) |
2024年 | 162人 | 117人 | 279人(227人) |
特に目を見張るのは昨年2024年度の摘発件数です。2023年度と比較してみると、賭博罪や常習賭博罪(賭博をしたもの)は約3倍、常習賭博幇助罪(賭博を手助けしたもの)は約2.1倍、そして全体で2.6倍も増加しています。
また、無店舗型の摘発件数も増加傾向にあります。従来は国内で違法運営を行うインカジなどの「店舗型」のカジノに関する摘発事例が相次いでいましたが、近年では海外の合法カジノである「無店舗型」での摘発事例が増えつつあります。
オンラインカジノ関連の逮捕事例から分かるように、今後も日本政府の海外オンラインカジノに対する規制は厳しくなると予想されます。
日本の賭博法とオンラインカジノ
日本の賭博法から見たオンラインカジノの違法性についてご紹介します。
賭博法による違法賭博の定義
賭博法による違法賭博の定義は、金銭や品物を賭けて賭け事やギャンブルを行う賭博行為にあります。ここでの賭博とは「勝敗が偶然の事情により決定されること」「その勝敗により財物や財産上の利益の得喪を争うものであること」と定義されています。
日本における賭博法の詳細
日本における賭博法とは、賭け事やギャンブルを規制する法律のことを指します。正式には「賭博及び富くじに関する罪」といい、刑法に規定された犯罪類型の社会的法益に対する罪に分類されます。
刑法によって規定されている賭博罪は次の3つです。
- 単純賭博
- 常習賭博および賭博場開帳等図利
- 賭博幇助
単純賭博
単純賭博とは賭博罪のことで、刑法第185条によって規定されている「賭博をした者」を処罰するための法律です。賭博罪(単純賭博罪)が成立した場合の刑罰は『五十万円以下の罰金又は科料』です。ただし、『一時の娯楽の場合はこの限りではない』とされています。
賭博罪には懲役刑などの自由刑の規定はありませんが、罰金を支払うことができない場合、一定の期間労役場に留置されます。
なお、日本国内からオンラインカジノに接続して賭博行為を行った場合、日本の刑法である賭博罪(刑法第185条)が適用されます。
常習賭博および賭博場開帳等図利
常習賭博とは常習賭博罪のことで、刑法第186条第1項によって規定されている「常習的に賭博を行った者」を処罰するための法律です。常習賭博罪が成立した場合の刑罰は『三年以下の懲役』です。
一方で賭博場開帳等図利とは、刑法第186条第2項によって規定されている「博場を開帳した者、博徒を結合して利益を図った者」を処罰するための法律です。賭博場開帳等図利が成立した場合の刑罰は『三月以上五年以下の懲役』です。
常習賭博罪や賭博場開帳等図利には罰金刑の定めがないため、執行猶予付きの判決が下った場合、一定の期間刑務所に収監されます。
日本では海外のオンラインカジノで常習的に賭博を行った場合、日本の刑法である常習賭博罪(刑法第186条第1項)が適用されます。また、日本国内でカジノを運営した場合、日本の刑法である賭博場開帳等図利(刑法第186条第2項)が適用されます。
賭博幇助
賭博幇助とは幇助罪(ほうじょ)のことで、刑法第62条1項および刑法第63条によって規定されている「正犯を助けた者(従犯)」を処罰するための法律です。賭博における幇助罪が成立した場合の刑罰は『正犯の刑を減軽した刑』です。
オンラインカジノの決済を代行する日本の決済代行業者、オンラインカジノに勧誘する日本のアフィリエイトなども幇助罪が適用され違法です。
オンラインカジノの逮捕事例
オンラインカジノに関する過去の逮捕事例と最新の逮捕事例をご紹介します。
プレイヤーの逮捕事例
オンラインカジノのプレイヤーが摘発・逮捕された事例を3つ見ていきましょう。
- 2016年3月:日本初のオンラインカジノ利用者の逮捕
海外に拠点を構えるオンラインカジノ「スマートライブカジノ」の個人利用客計3名が京都府警察により、賭博の容疑で逮捕されました。逮捕された3名のうち2名は『単純賭博罪』として略式起訴を受け、1名は『不起訴』で無罪判決となりました。 - 2024年11月:オンラインカジノで賭博の疑い57名摘発
海外のオンラインカジノで仮想通貨を使って賭博をしたとして、24都府県警が計57名を摘発しました。警視庁が導入した仮想通貨追跡ツールにて賭博の関与を突き止めたそうで、追跡ツールを用いた客の特定は全国で初の事例となります。 - 2025年4月:オンラインカジノでバカラ賭博の疑い飲食店店員の男を逮捕
インターネットカジノで賭博をしたとして、兵庫県警保安課およびサイバー捜査課により、賭博の容疑で西宮市の飲食店店員の男が逮捕されました。この事例では、匿名の通報による情報提供を受けて県警が捜査していたそうです。
決済代行業者の逮捕事例
オンラインカジノの決済代行業者が逮捕された事例です。
- 2023年9月:日本初のオンラインカジノ決済代行業者の逮捕
オンラインカジノの決済代行サービス「スモウペイ(Sumo Pay)」のシステムを運用したとして、常習賭博幇助の容疑で運営責任者とシステム開発担当者の2名が逮捕されました。
アフィリエイターの逮捕事例
オンラインカジノのアフィリエイターが逮捕された事例です。
- 2024年9月:日本初のオンラインカジノアフィリエイターの逮捕
海外のオンラインカジノとアフィリエイト契約を結び、オンラインカジノに関する宣伝や勧誘を行ったとして、常習賭博幇助の容疑で大阪市飲食店従業員の女が逮捕されました。オンラインカジノのアフィリエイト契約をしている違法勧誘者が逮捕されるのは全国で初の事例となります。
オンラインカジノで逮捕されないための対策
オンラインカジノで逮捕されないために、オンラインカジノを安全に遊ぶ方法をご紹介します。
日本国内以外で利用する(旅行など)
オンラインカジノは日本国内以外で安全に利用しましょう。
日本でオンラインカジノに接続して賭博をする行為は違法となりますが、海外でオンラインカジノを利用する分には合法です。オンラインカジノの利用は海外旅行中などに限定して、安全に楽しんでください。
なお、日本国内でオンラインカジノを利用する場合、デモ版での無料プレイや登録時に貰える入金不要ボーナスでの無料プレイに留めておきましょう。
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匿名性の高い決済手段を使う
オンラインカジノを国外で利用する場合でも、匿名性の高い決済手段を使いましょう。
具体的にオンラインカジノの入出金には仮想通貨がおすすめです。仮想通貨にはデータの改ざんが困難なブロックチェーン技術が使用されており、安全に決済できます。また、全ての取引・送金データは暗号化されているため、第三者による不正アクセスを防いでくれます。
安全性の高いカジノを利用する
国外からオンラインカジノで遊ぶ場合でも、安全性の高いオンラインカジノを選択することが重要です。安全性の高いオンラインカジノとは、海外政府からライセンスを取得しているカジノであり、政府の管轄下で合法的に運営されているオンラインカジノのことです。
中にはライセンスを取得せずに違法で運営するオンラインカジノもあります。そういったカジノを利用した場合、勝利金の未払い、個人情報漏洩、口座凍結などの危険性があります。
オンラインカジノの利用を開始する前には、利用規約やトップページ下部にて記載されているライセンス情報をしっかりと確認してください。
カジノ法案とオンラインカジノの展望
カジノ法案(IR法)によって今後の日本における、オンラインカジノの違法性認識や法律がどのように変化していくのか気になる方は多いでしょう。
現在の日本ではオンラインカジノの賭博は違法ですが、IR法によって日本でカジノが合法化された場合、オンラインカジノも同様に合法化されると考える方は少なくないでしょう。
しかしながら、IR法によって日本でカジノが合法化された場合でも、オンラインカジノが合法化されるとは限りません。
理由としては、カジノ法案と呼ばれるIR法は、あくまで統合型リゾートの建設や運営を可能にするための法律であり、カジノを合法化する法律ではないからです。加えて、直近でオンラインカジノ国内利用者の逮捕事例が増加していることを踏まえると、現状のまま日本ではオンラインカジノが違法とされる可能性が高いです。
よくある質問
オンラインカジノの違法じゃない遊び方は?
オンラインカジノの違法じゃない遊び方としては、国外でオンラインカジノを利用して遊ぶこと、国内においてはデモ版、入金不要ボーナスの無料プレイに限定して遊ぶことです。
オンラインカジノ以外で合法的に遊べる日本のギャンブルは?
日本で合法化されているギャンブルは、競馬、競輪、オートレース、ボートレース(競艇)、宝くじ、スポーツ振興くじ(toto)です。